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ランニングエコノミーを高めるフォーム&トレーニング方法を解説

ランニングエコノミーを高めるフォームとトレーニング方法 マラソン

「ランニングエコノミー」
マラソン初心者の人には、聞きなじみの少ない言葉かもしれませんが、長距離を楽に走るためには、ランニングエコノミーの向上が必要不可欠です。
ランニングエコノミーを高めるためには「フォーム」が重要なポイントとなりますが、思うようにフォームを習得できずにいる人も少なくないのではないでしょうか。
本ページでは、フォームをはじめとした「ランニングエコノミーを高めるポイント」をフルマラソン経験者であり整骨院院長の中村がくわしくお伝えさせていただきます。

この記事の監修者

この記事の監修者・接骨院院長TAKUMI

ゆらぎ整骨院 院長 中村
医療機関運営のメディカルフィットネス施設 代表トレーナー

フルマラソン自己ベスト3時間1分

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ランニングエコノミーとは?

ランニングエコノミーが高い男性ランナー

ランニングエコノミーとは、いかに少ない酸素摂取量(Vo2)で走ることができるのかを表す指標のことです。
ランニング時の酸素摂取量は、多くなればなるほど体内のエネルギーは消費されてしまいます。
ランニングエコノミーが高い状態というのは、酸素摂取量が少ない状態です。
ランニングエコノミーが高いランナーと、ランニングエコノミーが低いランナーが同じ速度で同じ距離を走った場合では、酸素摂取量が少ないランニングエコノミーが高いランナーのほうが楽に走ることができます。
車でたとえるなら「燃費の良い車」が「ランニングエコノミーが高い」と、イメージするとわかりやすいかもしれません。

ランニングエコノミーを高めるには「フォーム」が大事

正しいフォームで走る男性
ランニングエコノミーがどのようなものか何となくわかったところで実践的な話をしていきます。
まず、ランニングエコノミーを高める方法はいくつかありますが、もっとも効率の良い方法が「フォーム改善」です。
マラソンは、走るという単調な動作を何万回もくり返すスポーツです。
そのため、悪いフォームで走ると、小さな負担が蓄積されてランニングエコノミーを低下させてしまいます。
では、ランニングエコノミーを高める正しいフォームとはどのようなものなのでしょうか。
以下でいくつかポイントを解説していきます。
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自分に合ったフォーム

自分に合ったランニングフォームを見つけよう
マラソンのフォームといっても、全員が同じフォームで走っているわけではありません。
足の長さや、筋肉の付き方などさまざまな特徴を加味したうえで自分に合ったフォームが決まります。
自分に合ったフォームで走ることができれば、ランニングエコノミーは自ずと高まり、パフォーマンスが向上することは言うまでもありません。
しかし、自分に合ったフォームを見つけることは容易ではなく、見つけたとしても習得に時間が掛かることもあります。
それでもランニングエコノミーを高める方法として、もっとも大切なポイントであることは揺るぎないため、まずは自分に合ったフォームを見つけることからはじめてみましょう。

以下の記事では、体型や特徴別におすすめのマラソンフォームをくわしくご紹介していますので、ぜひご参照ください。

【マラソンの走法】体型・体格など特徴別におすすめフォームを紹介
「走る」という単純動作にもさまざまな「走法」が存在します。 自分に適した走法でマラソンをすることは、タイムを縮めて自己記録を更新するだけでなく、怪我の予防にもつながる重要なポイントです。 しかし、とくにマラソン初心者の人は「自分がどんな走法...

肘を後ろに引くフォーム

マラソンの時は肘を後ろに引く感じで走る
「腕を振れば足が前に出る」
わたし自身、むかしよく体育の先生から言われていた言葉です。
この言葉自体、間違いではないのですが、解釈を間違えているランナーが多い気がします。
腕を振るといっても、大きく前後に腕を振っても動作が大きくなりすぎて余計な体力を消耗させます。つまり、ランニングエコノミーを低下させてしまうのです。
では、どのようなフォームが正しいフォームなのか?
それは「肘を後ろに引くフォーム」です。
肘を90度に曲げて肘を後ろに引きます。できるだけコンパクトな動作を意識すると余計な体力の消耗を防いでランニングエコノミーを高めることができるので実践してみてください。
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ハムストリングスで蹴るフォーム

ランニングエコノミーの高い上級ランナーの多くが、太ももの裏のハムストリングスと呼ばれる筋肉で蹴るように走っています。
一方、初心者ランナーの多くが脚を前に運ぶことを意識しすぎて、太ももの前の大腿四頭筋と呼ばれる筋肉を過度に使っています。
脚を前に運ぶ意識がダメなわけではありませんが、ランニングエコノミーを高めるために必要な意識は「しっかりと地面を蹴る」です。
地面を蹴る意識で走ると、効率的にハムストリングスやお尻の筋肉が使われるためスピードがあがるだけでなく、脚を前に運ぶ意識に比べて上半身のブレが少なくフォームも安定します。

フォーム以外でランニングエコノミー高める方法

マラソントレーニングをする女性

ランニングエコノミーを高めるためにはフォームの改善以外にもさまざまな方法があります。よろしければ以下の4つを実践してみてください。

  •  LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
  • インターバル走
  • 体幹トレーニング
  • 減量

では、くわしく解説をしていきます。
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LSD(ロング・スロー・ディスタンス)

マラソンのトレーニングとして広く知られているLSDトレーニングですが、ランニングエコノミーを効率よく高めることができるおすすめのトレーニング方法です。
LSDトレーニングの方法は「ゆっくりと長距離を走る」こと。
具体的な距離の設定は、自身のレベルによって異なりますが、普段走る距離よりも長く設定する必要があります。
たとえば、いつもは10㎞のランニングが限界の場合は、いつもよりゆっくりとした速度で15~20㎞走ってみましょう。
LSDには多くの効果が期待できますが、最大の効果は心肺持久力の向上です。心肺持久力が向上すればランニングエコノミーが高まり長距離のマラソンでも楽に走れるようになります。

インターバル走

インターバル走もマラソンのトレーニングとしては多くのランナーが取り入れている方法です。
ゆっくり長距離を走るLSDとは違い、インターバル走は「ゆっくり走る→速く走るをくり返す」トレーニング方法です。
たとえば、400mを全力で走ったのち、200mをゆっくり走り、また400mを全力で走るをくり返します。
インターバル走の効果は心肺持久力の向上はもちろん、マラソンに必要な筋力が付き、ランニングエコノミーの向上が期待できます。
インターバルの距離設定や総走行距離は自身の能力により設定されますが、マラソン初心者の人は短い距離からスタートするほうが怪我のリスクも低くおすすめです。
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体幹トレーニング

プランクでランニングエコノミーに必要な体幹を鍛える
ランニングエコノミーを高めるためには、いかにフォームを崩さず長距離を走れるかが重要。フォームを崩さないためには、上半身がブレない姿勢を保つ筋力が必要不可欠になります。
そんな姿勢を保つ筋力を付けるために必要なトレーニングが体幹トレーニングです。
体幹トレーニングは多くの種類がありますが、手軽にできるポピュラーなトレーニングとして「プランク」をおすすめします。

【プランクの方法】
・両肘を地面、つま先を床につけて腕立てふせの姿勢をとります。
・お尻が沈まないようにお腹に力を入れて一直線の姿勢をキープします。
・30~60秒キープを2~3セットくり返します。

減量

プロのマラソン選手の体脂肪率は「男性5~8%」「女性8~10%」と言われています。
もちろん、ここまで減量を行う必要はありませんが、ランニングエコノミーを高めるためには「男性10~13%」「女性12~15%」が理想的です。
もちろん、無理な減量は故障や体調不良の原因となるためおすすめできませんが、しっかりとトレーニングを積んで規則正しい生活をおくれば自ずと理想の体型に近づいていきます。

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ランニングエコノミーを測定する方法

ランニングエコノミーを測定するには「酸素摂取量(Vo2)」を測定する必要があるのですが専用の機械が必要となります。
プロアスリートなどであれば研究施設などで正確なランニングエコノミーを測定することができますが、一般の人がランニングエコノミーの正確な数値を測定することは難しいでしょう。
しかし、近年では優れたランニングアイテムなども多く発売されています。
たとえばガーミンのランニングウォッチではランニングエコノミー自体は測定できませんが、歩幅、ペース、心拍数など細かな情報を管理できるため、自身の成長を数値として実感できます。
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まとめ

ランニングエコノミーを高めるフォーム&方法についてお伝えさせていただきました。
マラソンは、的確なトレーニングを積めば積むほど結果がタイムとして明確に出ます。
また、ランニングエコノミーを高めることはタイムの短縮だけでなく、マラソンそのものをより楽しく快適にしてくれるのです。
あなたのマラソンライフが楽しいものになりますように応援しています!

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